仕事内容
型枠工事は鉄筋で作られた建造物の骨組に、コンクリートを流し込むために、ベニヤ板や金物を流用し、器を作成して躯体形状を確立させます。その後、建てられた型枠の中にコンクリートを流し込み、硬化後にその型枠を取り外せば建物の形成が出来上がります。こうした型枠を組み上げ、コンクリート製の建物を形成する工事を『型枠工事』と言います。
体力が必要な仕事
柱や梁など、建築物の主な構造部を木で組み立てることで作り上げる大工のことを木造大工というのに対して、写真のような型枠工事に従事する職人のことを型枠大工と呼んでいます。主に建設会社に所属し、大手総合建設会社の下請業者として工事に参加します。型枠や型枠を支えるための鉄パイプなど重いものを使用することが多いため、体力が必要な仕事です。
型枠大工の魅力
型枠大工のお仕事は、とても魅力的な仕事です。
型枠大工とは、何もない場所にゼロから造り上げる作業であり、その建物は形として後世に残っていきます。
街を見渡せば、自分たちが関わった建物を日常生活で見ることが出来るので、家族や知人に自慢出来る仕事であり、とてもやり甲斐があります。
頑張った仕事が形になり、自分の腕を試せる誇りあるお仕事なんです。
型枠大工の仕事の流れ
普段歩いていると、目にする鉄筋コンクリート建造物。わたしたちはその基礎であり、重要部分を作り上げる工事をしています。
具体的には型枠を組み上げ、そこにコンクリートを成型する作業になります。
昨今多くの仕事が機械等により、自動化されていますが、型枠工事に関しては、人の手の重要性が増している現状です。
加工図作成~型枠加工
建物の図面を元に、型枠を組み立てる為の加工図を作成します。
加工図の寸法に合わせて、合板(ベニヤ板)や角材(桟木)を切断し、釘で打って枠(パネル)などを準備していきます。
墨だし
専用の測量器具を使って、水平垂直を確かめながら、型枠を建てる場所に墨で印をつけていきます。
型枠の建て込み
墨だしの印にそって、加工しておいた型枠を組立てていきます。
建物全体の精度や強度に影響する大変重要な工程なので、水平、垂直、レベルを常に確認しながら慎重に行います。
スラブ(天井・床)張り
各部屋ごとに支えを組み、その上に天井・床を貼っていきます。
スラブ(天井・床)上には鉄筋やコンクリートなど、かなりの重量がかかります。
そのため、それを支える型枠・支保工の計算や配置が重要となります。
コンクリート打設
完成した型枠にコンクリートを流し込みます。
流し込まれたコンクリートの圧力で型枠に変化や異常がでていないか、常に点検しながら行います。
慎重な作業が必要となります。